味や風味や傾向が分かる「あらばしり」「中汲み」「責め」とは

お酒
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酒屋やスーパーで日本酒を探すときにどのように探していますか?

純米か醸造か、はたまた吟醸系などのラベル表記を見ながら選んでますよね。
特定名称酒がわからない場合はこちら

今までの経験から好きなタイプがあると思います。

ラベルを見れば一目瞭然ですね。華やかなお酒が飲みたければ、華やかなラベルの日本酒を選ぶことをお勧めします。

そのラベルに「あらばしり」と書いている日本酒見たことはありませんか?

これは、「純米」+「あらばしり」や「醸造」+「あらばしり」等のように、特定名称酒にプラスで使われる名称です。

あらばしりは日本酒を絞る作業で一番最初に出てきたお酒を指します。
荒々しくフレッシュな味わいと表現されます。

他にも「中汲み」「責め」と書いたラベルと見たことがあるかもしれません。

このラベルを見るだけでも味や風味の特徴が出ており、日本酒の傾向がわかります。

今回は初心者から一歩進んでラベルの読み方、「あらばしり」「中汲み」「責め」の3点を紹介します。

呼び方の区別

日本酒には、搾る作業があります。
布にくるんで醪(もろみ)から、液体と酒粕を分けることです。

搾りは、布にくるんでぶら下げておく「雫絞り」「槽搾り」「自動圧搾ろ過機」等があります。

搾り作業で一番最初に出てきた日本酒を「あらばしり」と言います。
白くにごったタイプのお酒で、アルコール度数も低めです。

次に搾られるのが「中汲み」です。
にごったお酒が出尽くしたあとに出てくる日本酒です。

最後に搾られるのが「責め」です
圧力をかけて搾られ出てくる日本酒です。

市場に出回っているお酒は多くは機械で搾る為、これらを区別していない物がほとんどです。

あらばしり

杉玉1

冬頃の酒造りはいよいよ終盤、まさに仕込んだばかりの新酒が出回ります。
あらばしりは、その中でも最初に搾られた日本酒です。
特徴は、抜群のフレッシュさと力強さです。
薄く白濁しておりアルコール度数は低めで、若々しく味がしっかりと固まっていないため勢いがあり、雑味も豊富で力強い香りと風味を楽しむことができます。

中汲み

中汲みに見た目は一般的な日本酒と同様に透明な日本酒です。
あらばしりを搾り切った後なので、味と香りのバランスに優れ、雑見も少ない一般的に酒の最もおいしい部分といわれます。
品評会に出される日本酒の多くは中汲みで、それぞれのお酒の風味が一番良く楽しめるとされています。

責め

責めはほとんど市場に出回ることはありません。

旨味のほとんどを搾っている段階からさらに搾ることによって抽出しようとするため、非常に強い圧力をかけます。
あらばしりと対照的にアルコール度数も高く、中汲みの様な味と香りのバランスもなく、雑味が目立ってしまいます。

まとめ
あらばしり・・・フレッシュで若々しい味・風味、アルコール度数が低い
中汲み・・・一番バランスのとれた味・風味
責め・・・雑味が多く、好みが分かれる味・風味

現在では機械で搾ることが一般的になっており、一期に圧力をかけてお酒を搾りだすことがほとんどで、あらばしりから責めまでのすべてが入り混じった物がほとんどです。
わざわざ「あらばしり」「中汲み」に分けて日本酒を造る酒蔵も減ってきているため、同じ銘柄でもラベルに表記があればそれだけ手間暇をかけた自信のある一品ということになります。

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