お猪口の二重丸「蛇の目」の意味と簡単な「利き酒」のやり方

樽酒と蛇の目 お酒
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お猪口の底に青い模様(二重丸)が描かれているのを見たことがありますか?
これなんのデザインなんでしょうか?

このお猪口に描かれている青い二重丸は「蛇の目(じゃのめ)」と呼ばれています。
上から見ると模様が蛇の目に見えることから呼ばれるようになったとか。
実はこの模様は単なるデザインではなく、実用性のあるものなんです。

お猪口の二重丸は何のためにあるの

お猪口の底に描かれている青い二重丸は「利き酒」の時に使われます。
そう、この二重丸があることによってお酒の状態が良くわかるように作られています。

利き酒をする際少しの知識を覚えておくだけで、自分の好みのお酒を見つけたり、料理に合わせて選ぶ際の指標になったりします。
色の違いがわかるだけでも、すっかり日本酒通です。

蛇の目の使い方(利き酒の方法)

それでは、実際に蛇の目お猪口を使って、利き酒する方法を見ていきましょう。
利き酒のポイントは「見た目」「香り」「味わい」の三点。

ではまず、お猪口に対してお酒を八分目くらいまで注ぎます。
ある程度量を入れたほうが違いがわかりやすくGOOD。

見た目

注いですぐわかるのが、炭酸が入っているかどうかです。それと粘り気。
スパークリング日本酒や生酒のように微炭酸のものは、お酒の中に気泡ができパチパチと音がします。
生酒等のお酒は少し粘り気があるものがあり、注いだ時にとろんとしています。
次にわかりやすいのが透明度です。
大きく分類すると透明なのか濁りがあるのか。
透明に見えるお酒でもうすく濁っているお酒もあります。

白い部分で「冴え」と呼ばれる透明度を計り、青い部分で日本酒の光沢を見極められます。
濁りがある日本酒は、白と青の境目がぼやけます。

蛇の目の模様の青と白の境界線で色味を確かめることができます。
淡黄色の光沢があり、少し青味がかかって見えるものを「青冴え」といい、麹がかかった良い酒とされます。

日本酒の色について

日本酒は最初、青みや緑がかった透明であれば若い酒。
フレッシュで軽く飲みやすい端麗な飲み口になる傾向にあります。
オレンジ~褐色であれば熟成が進んでいるあらわれです。
深くコクのあるお酒に仕上がります。
現在は炭濾過(すみろか)をしており、無色透明な日本酒が多いです。

※saketaku様の表現を引用

香り

香りはお猪口をゆっくり鼻に近付けてかぎます。
吟醸香や果物(りんごやバナナ)の匂いが良いとされます。
使われたお米や酵母、製法等、一つ違うだけで全く違った香りになります。
ここで「老香(ひねか)」がしたら要注意。
高い温度で保存することが主な原因で、意図せぬ熟成が進んでしまった状態を言います。
特にこのような匂いと定義は決まっていませんが、熟しすぎた匂い、紹興酒の様なイメージです。
開封した日本酒を常温で保存する場合も老香に注意です。
老香が発生したときは、匂いだけでなく味わいにも影響し、本来のお酒の味から離れてしまいます。

原材料系
白米、つきたての餅 等

果物系(甘いタイプ)
ライチ、メロン、りんご、バナナ、洋なし 等

果実系(爽やかタイプ)
レモン、ライム、オレンジ、グレープフルーツ 等

清涼系(香草タイプ)
青竹、青草、ハーブ、ヒノキ 等

清涼系(酵母タイプ)
ヨーグルト、ミルク 等

熟成系(甘い香り)
ナッツ、栗、銀杏 等

その他にも、油性マジックや木の実など表現する人によって様々な表現があります。

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味わい

最後に味わいを見ます。
まず、舌の上全体に広がる程度を含む。
その後、舌の上全体に隅々までいきわたらせていきます。
舌はお酒が触れる場所によって感じる味覚が違うのでまんべんなく楽しみます。
喉越しまで楽しむなら飲んでしまいましょう。
たくさんの種類を利き酒するなら口から出すこともあります。

口に含んだとき
サラッとした、とろみのある、キメの細かい、角がある、穏やかな

甘み
旨味がある、なめらかな、ほのかな、まろやかな、広がるような、爽やかな、すっきりとした、落ち着いた、柔らかな

酸味
刺さるような、シャープな、酸味のある、スッキリとした、

苦味
スッキリした、余韻のある、アルコール感のある、爽快な、根菜類のような

旨味
しっかりした、後を引く、深みのある、沁み渡る、芳醇な、ボリュームのある

渋み
苦みのある、若さあふれる、パワフルな

のどごし
キレがある、スッキリとした

おわりに

樽酒と蛇の目
今回は蛇の目を使っての利き酒の方法を見てみました。
「すっきりした辛口」から「リンゴのような甘味ですっきりしていてクリア」などの具体的な表現を使ってみてはどうでしょうか。
たくさんある日本酒の中から素敵なお酒に出会えますように。
是非素敵な日本酒ライフを。

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