自分がお酒に強いか弱いか気になった事はありませんか?
飲み会の席である人はコップ一杯で気分が悪くなったり、また別の人は一升飲んでもケロッとしていたり。
同じ人間なのに不思議ですね。
これは体のアルコール分解能力に差があるからなんです。
今回は自身でアルコール分解能力を調べる方法を自宅で簡単にできるものから遺伝子レベルでの検査まで4つ紹介していきたいと思います。
アルコールパッチテスト
ALDH2表現型スクリーニングテスト
病院でアルコール体質検査をしてもらう
市販のアルコール検査キッドを使う
簡単セルフチェック 酔いやすい人の特徴
まずは、自分が酔いやすいか酔いにくいかを簡単にセルフチェックしてみましょう。
顔が赤くなる
お酒が弱い人は顔が赤くなりやすい傾向があります。これは「フラッシング反応」といいます。
すぐ赤くなって目立つから嫌だという人や、お酒を無理に勧められなくて良いという人さまざまです。
この顔色が変わる原因は、悪酔い成分であるアセトアルデヒドが体にたまることだといわれています。
お酒の強い人と比べて悪酔い成分の分解が遅くお酒に酔いやすい人の特徴といえます。
気分が悪くなる
お酒を飲むと気分が悪くなることも弱い人の特徴です。
気分が悪くなる原因は血中のアセトアルデヒドから発生する毒素。
長期間体の中に留まることによって頭が痛くなったり、吐いたりします。
両親もアルコールが飲めない
両親がアルコールを飲めない人もお酒に弱い可能性が高いです。
これは、アルコールの分解できる力は遺伝によって決まっていて、両親がアルコールを分解する力が弱ければそのまま子供が受け継ぎます。
両親ともに顔が赤くなったり、酔いやすければお酒に弱い傾向があります。
九州は酒豪が多いなんて聞いたことありませんか?実はこの遺伝子は地域差があります。
九州や北海道には酒豪が多く内陸になるにつれてお酒を飲めない人が増えていきます。
お酒に強いランキングはこちらの記事でまとめています。
アルコールパッチテスト
アルコール分解能力を調べる方法1つめパッチテスト。
髪の毛を染める時などに行う皮膚のテストです。
自宅で簡単にでき全部で20分くらいです。
途中でかゆみやヒリヒリを感じたら途中でもやめて肌に付いたアルコールは洗い流してください。
用意するものは絆創膏と消毒用アルコールです。
絆創膏は薬剤のついていないもの、消毒用アルコールは70%以上の物を使用。
STEP1
70%のエタノール(消毒用アルコール)を2~3滴、絆創膏(薬剤のついていないもの)にしみこませる。
STEP2
上腕の内側など皮膚の柔らかいところに貼る。
できるだけ白い部分に貼ると赤みが確認しやすいです。
STEP3
7分後に絆創膏をはがす。
この時点で肌が赤みをチェック。
既に赤くなっていたらあなたはお酒が全く飲めないタイプです。
私は赤くなってませんね。
STEP4
はがしてから10分後(合計17分後)に赤みをチェック。
赤みがでればお酒に弱いタイプ。
私の場合はお酒に強いタイプみたいです。
10分後に赤み→お酒がほどほど飲める
全く赤くならない→お酒に強い
考案 独立行政法人国立病院機構 久里浜アルコール症センター 樋口 進
パッチテストは論文で遺伝子の型とパッチテストで高い一致性が見られたと結論付けています。
リントパッドを除去した直後と10分後の判定結果を比較すると,
10分後の判定において ALDH2 遺伝子多型とパッチテストとの間でより高い一致性が見られた.
測定者間の一致率は全て80%以上の一致を示した(一部略),
100%ではありませんが、アルコールの強さ弱さを測る一つ方法として試してみる価値はあると思います。
お酒に弱い知り合いにもやってもらいました。
お酒を飲むと赤くなるけど結構飲めるタイプです。
はがしたての腕。
凄く赤くなってますね。
はがして10分後
アルコールが垂れた所も赤く、かゆみはない模様。
お酒に弱い人は目に見えて赤くなります。
この後30分ほどで元通りに戻りました。
ALDH2表現型スクリーニングテスト
次はTAST(東大式ALDH2表現型スクリーニングテスト)。
チェックシートを記入していくだけで簡単にアルコールが飲めるかわかるそうです。
お酒が飲めるかどうかのチェック表だそうだhttps://t.co/dW3N7sCW5G
元ネタは東大式ALDH2表現型スクリーニングテストみたい
+が飲める、ーが飲めないらしい pic.twitter.com/UhnyH2ctm5— nona (@nona3109) 2016年1月23日
1、自分にあてはまるものに丸を付ける
2、得点を足す
3、合計点がプラスになれば強い。マイナスになれば弱い
私も実際にやってみました。
+なのでTAST的にはお酒に強い結果です。
ツイッターで流行ったみたいですが、結構当たってるという人も多いようです。
東大式ALDH2表現型スクリーニングテストとかいうのやってみたら-4.33だった。そんなに酒は強くはないからそんなもんか
— ひきっち (@hikitty800) 2016年1月11日
@Alternative991 フォロー外から失礼します。私は10.99でした。ほとんど顔にも出ずずっと飲んでいられるタイプです。
— ☆プロフィール読んでください☆ (@Apple_GONCHAN) 2016年1月5日
お酒を飲んだときの状況でチェックするので飲める人しか測定できないのが欠点ですね。
病院でアルコール体質検査をしてもらう
アルコール分解酵素は病院でも調べてくれます。
お医者さんに診てもらえるのでこれが一番確実な方法です。
デメリットは受診できる病院が限られていることと通院に時間がかかるということです。
大阪で受診できるのはこの病院です。
費用は5,700円(税込)。
健クリニック
実際に受診される前に問い合わせをした方がいいでしょう。
市販のアルコール検査キッドを使う
最後は、アルコール検査キッドを使う方法です。
遺伝子レベルでアルコール分解能力の強さを測るので、とても正確にお酒の強さを知ることができます。
アルコール分解に関する2種類の遺伝子を調べてくれます。
口の中の粘膜をこすって送るだけで簡単に検査できます。
「お酒を受け付けない完全下戸タイプ」から「依存症リスクが最も高い大酒飲みタイプ」までの9種類に分けて診断してくれます。
ADHとALDH2と2種類の遺伝子で測定してくれるみたいです。
この二つは何について作用しているのでしょうか。
よくわからないのでちょっと調べてみました。
ADHとALDH2について
ADHとALDH2というのは簡単に言うとアルコールを無毒な物質に変えていく酵素のことをいうみたいです。
まず体内に入ったアルコールはADHによってアセトアルデヒドに変えられ、さらにALDH2によって無毒な酢酸になります。
そもそも気分が悪くなったり二日酔いになる原因はこのアセトアルデヒドが原因です。
アセトアルデヒドが毒素を放つことによって顔が赤み、気分の悪さ、二日酔いになったりします。
つまりお酒に弱い人はアセトアルデヒドの分解能力が弱い人ということ。
ステップ2:肝臓でアルコール脱水酵素(ADH)によって、アセトアルデヒトに分解
ステップ3:アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH2)の働きで、酢酸(お酢の成分ですね)に分解されて、最終的に水と炭酸ガスになって体外に排出されます。お酒(エタノール)
↓
↓ アルコール脱水素酵素(ADH2)がエタノールを分解
↓
血中にアセトアルデヒドが発生=顔が赤くなる、二日酔い状態
↓
↓ アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH2)がアセトアルデヒドを分解
↓
酢酸=人体には無害。その後ALDH2により水と二酸化炭素になり体の外に排出
このALDH2は遺伝子によってN型(活性型)とD型(非活性型)の二種類にわかれます。
N型は分解能力が高く酒に強い、D型は、分解能力が低く酒に弱いです。
これらの遺伝子を両親から一つづつ貰います。
NN型(活性型)は酒豪
ND型(低活性型)はそこそこ飲める
DD型(非活性型)はまるで受けつけない
このように三パターンに分かれるようです。
つまりALDH2が強ければ悪酔い成分を早く撃退してくれるということですね!
先程の表の赤枠の所がALDH2が強いところです。
日本人の約半分がここに入るみたいですね。
ちなみに九州や北海道はお酒に強く中部地方はお酒に弱い傾向にあります。
それもこの遺伝子が関係しています。
詳しくはこちら
お酒に強い都道府県はどこ?強い弱いの原因は遺伝子に!
遺伝子は生まれ持ったものなので、一生変わることがありません。
一度検査しておけば自分にあったお酒の飲み方が見つけやすなると思います。
アマゾン等でも同じものが販売されています。
まとめ
チェックシートの様に簡単にできるものから遺伝子検査まで4種類の確認方法を紹介しました。
アセトアルデヒドは人体にとって有害で健康を害することが科学的に証明されています。
できるだけ体内に残さないことが重要です。
一番正確なものはやはり遺伝子検査です。
「ADH」と「ALDH2」の酵素の遺伝子は生まれつき決まっています。
一度検査してみて自分の遺伝子タイプを確認してみてはどうでしょうか。
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