酒造好適米とは

升とお米 お酒
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お酒の主な原料はご存知ですか?

そうです、「水」と「お米」「米麹」です。

今回のテーマは、「お米」

酒造りには欠かせない「お米」、一般的に食卓に並んでいるごはんとは違うものなんです。

酒造りは基本的に酒専用の「酒造好適米」とよばれる酒米を使います。

日本酒を醸造する際、麹を付着させるのが酒米であり、それに適するお米のことを指します。

この「酒造好適米」はたくさんの種類があり、作り手たちは目指す味に向けてお米を選んでいます。

酒造好適米とは

お酒造りに使うお米は普通のお米とは品質が異なります。

酒造りのために製造されており、食用とは区別されます。

酒造好適米と普通のお米の違いを3つのポイントで見ていきましょう。

外観
一般的なお米より粒が大きい事が特徴です。

大粒にする理由として、精米の時に表面を大きく削る必要があるため、お米が小さいと砕けてしまうからです。
大吟醸などの香り高い日本酒を造るためには精米歩合が50%以下になります。

内部
お米の中心には白色不透明な「心白(しんぱく)」とよばれる部分があります。

酒米の心白は、たんぱく質が少なく、磨いても砕けないよう普通のお米に比べてやわらかく粘度が高くなっています。

酒米はこの心白の占める割合が一般的なお米と比較して大きいのです。

醸造適性
お酒への醸造のしやすさも特徴です。
吸水性、製麹性が高く、日本酒造りにおいて重要な過程に適しています

また、食用のお米から日本酒を造ることもできます。
しかし、食用米に含まれるタンパク質や脂肪はご飯として食べる際は旨味となりますが、お酒になると苦みや雑味として現れてしまうのです。

主な酒造好適米

酒米の代表は兵庫県の「山田錦」
酒造好適米で一番生産されている「山田錦」
何十種類もある酒米の中でシェア率は4割を超えます。

山田錦を使用しているお酒で一番有名なのは「獺祭」(だっさい、山口・旭酒造)ではないでしょうか。
「山田錦」のみを用い、大吟醸か純米大吟醸規格で造られています。二割三分まで磨いた、超高精米の商品もあり、ドラマ化のされていますね。
主な生産地:兵庫県

昭和11年に兵庫県で開発され、大粒で、多く削っても心拍が割れにくいことが特徴です。
芳醇な味に仕上がり、お米のうまさコク、重厚な口当たりになります。
昔は品評会の金賞は「山田錦」が独占していた時代もあり、多くの酒蔵で現在も使用されています。

淡麗スッキリな五百万石(ごひゃくまんごく)
山田錦の次に造られている酒米です。
シェア率は3割程です。
山田錦と合わせると酒造好適米のほぼ7割が「山田錦」と「五百万石」ということになります。

主な産地は新潟県です。
このお米の特徴は米の粒が小さく、高精米にはあまり向きませんが、キレのある、スッキリしたお酒に仕上がります。
山田錦の芳醇との違いが良くわかりますね。
新潟のお酒「久保田」などは「五百万石」をメインにブレンドしたお米を使用しています。

繊細な軽やかな風味 美山錦(みやまにしき)
昭和53年、長野県農業試験場で生まれたお米。
「たかね錦」が突然変異した比較的新しいものです。

主な生産地:長野県
繊細な香りを持つ、軽やか味の酒に仕上がるという。
スッキリとした味わいで、東北地方に広く栽培されています。

酒米の最古参 雄町(おまち)
酒米としては最古参のグループであり、様々なお米のルーツでもあります。
品種改良が行われ、先程の「山田錦」「五百万石」の祖先になります。

また、品種改良で生まれた種類ではなく、安政6年(1859)に、岡山で偶然発見した背の高い稲を選抜改良したものと伝わっています。

主な生産地:岡山県
心白が大きくやわらかく、軸の太い味になるという。
栽培の難しさから次第に山田錦や五百万石にとって代わられ、生産量が減少してるという現状があります。
山田錦よりも芳醇でコクのある味わいの酒が出来上がります。

まとめ

以上、酒造好適米まとめについていかがでしたでしょうか。

有名な酒米をご紹介しました。
日本酒の味を決める大部分を占めています。
一概にどの酒造好適米が良いというわけではありません。
それぞれ、蔵元が自身の造りたいお酒に近づくよう選別しています。
味の傾向がわかれば、次に日本酒のラベルを見る際も参考になるますよ。

これを機に日本酒のラベルを見てどんな酒米が使われているかチェックしてみるのも面白いですね。

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