お寿司は味の薄い白身から赤身、ウナギなどのたれの物と順に食べていくという話を聞いたことはありませんか。
先に濃い味付けのものを食べると後の淡い味のものがおいしくなくなるからと言われています。
このような食べる順番と同じようにが日本酒にも「飲む順番」があります。
飲み比べをするとき、淡い日本酒から濃い日本酒へと飲み進めるとより違いが判るそうです。
必ずしもこのように飲まなければならないとかはありません。
今回は日本酒の飲み順についてみていきましょう。
ただ、私、お寿司はマグロから食べます。
どうでもいいでしょうが、私は最初にマグロを食べて、最後にもマグロを食べます。
飲む順でここまで変わる
人の味覚は不思議なもので食べる順番や食べ合わせで、料理やお酒の味がものすごく変化します。
例えば魚肉ソーセージと生ビールを飲むと生臭く感じてしまったり、味の濃いものを先に食べると後に食べるものがまずく感じてしまうようです。
懐かしの料理バトル漫画「中華一番」にも似たようなことが。
シャオは海の幸対決の主食審査にて、あらかじめ味の濃い料理を食べさせることにより、美味しいと感じる舌の味の感覚を狂わせ不味いと感じさせてしまう裏技「舌覚疲労封じ」を使い審査員の味覚を狂わせて、レオンに勝利した。
アニメはだいぶと誇張していますが、濃いものから薄味になると物足りなくなるのは想像がつきますね。
飲む順番を決めるポイント
簡単に飲む順番を決めるポイントは以下の3つ。
・アルコールが強いか弱いか
・甘さはどの程度か
炭酸があるかないか
炭酸のある日本酒は総じて口当たりがよく飲みやすいものが多いです。
炭酸のあるなしで飲み比べるなら炭酸のあるほうを先に飲みましょう。
アルコールが強いか弱いか
アルコール度数に差がある場合は、低いほうを先にいただきましょう。
日本酒のにおい成分はお水よりアルコールのほうがよく溶け込んでいるので、度数が高いもののほうが濃い傾向にあります。
甘さはどの程度か
日本ではあまりシメに甘いお酒を飲む習慣はありませんが、ヨーロッパではコースの最後のデザートと一緒に甘めのワインやリキュールを飲む文化があるそうです。
日本酒で例えると
これまでの点を踏まえて日本酒の飲み順を考えるとこんな感じです。
・香りの落ち着いたものから華やかなものへ
・冷酒から常温、熱燗へ
・フレッシュな新酒からじっくり寝かした熟酒へ
・酸味の際立つものから甘口スイートなものへ
・アルコール度数の低いものから高いものへ
どれも淡い味の物から深い味わに変化させています。
特に冷酒→熱燗→冷酒と飲むと、最初に感じた冷酒の甘みや香りが熱燗後には吹き飛んであまり感じられなくなります。
銘称酒で表すと
利き酒師さんのサイトを見るとこんな順番で飲むそうです。
「大吟醸系・スパークリング系」→「吟醸系・本醸造系」→「純米吟醸系」→「純米系」→「山廃・生酛(きもと)系」→「熟成酒系」
この順番で「味が淡いものから濃いものへ」の順番となってます。
繊細な味覚を持つプロの方も、より日本酒を試したり味わったりするときにも気を付けているみたいですね。
ただたまに、純米大吟醸でも「大関 純米大吟醸 十段仕込み」のようの良いように化け物日本酒は例外です。
純米大吟醸で日本酒度-30とめちゃくちゃ甘口で、完全に食後酒。
飲み比べるなら一番最後に持ってくるお酒です。
2020年の年間トップ3に入るくらい美味しかった。値段も化け物でしたが。。
まとめ
基本的に日本酒にはこうしなければいけない!なんてものはありません。
楽しく、おいしく飲めることが一番です。この飲み順も長い日本酒の歴史の中で生まれた美味しい飲み方の一種ではないでしょうか。
コメント