日本には様々な「○○の日」が存在します。
例えば、「2月22日は猫の日」「4月6日は城の日」等が有名ではないでしょうか?
日本酒にも「10月1日の日本酒の日」というものがあります。
普段から日本酒を楽しまれている人でも聞いたことないのではないでしょうか。
今回は日本酒の日についてみていきたいと思います。
10月1日が日本酒の日
日本酒の日は日本酒造中央会が昭和53年(1978年)に定めました。
昔からの酒造年度が10月1日とされており、日本酒を盛り上げる日として日本各地でイベントが行われています。
なぜ10月1日になったかは2つ説があります。
説1 十二支の「酉(とり)」が由来
日本酒の日の由来となった説の一つが、十二支の「酉(とり)」から来たものです。
酉という感じは「酔」「酌」などのお酒に関する言葉についています。
「酉」はもともと象形文字で徳利やツボなどを表しているそうです。
十二支の「酉」は12年で一巡することを指しますが、12か月で回るものという考え方もあります。
1月が子、2月が丑みたいな感じで、酉はちょうど10月に当たります。
このことから、「酉」の月である10月がお酒月とされたという説があります。
説2 酒造りの元旦は10月1日
もう一つの、お米の実る時期で、多くの酒蔵で酒造りが始まる月が10月だから「日本酒の日」になったという説です。
温度管理や湿度管理がしやすい現在は一年を通していろんな日本酒を造ることができます。
しかし、昔は刈り取ったお米をそのまますぐに日本酒造りすることがほとんどでした。酒蔵にとっての新酒の仕事始めが10月からだったのです。どちらかといえば新しい粘土の始まりといった意味合いでしょうか。
地方によっては10月1日を「酒造元旦」として祝う風習が残っているそうです。
酒造年度は7月から6月
日本酒の日は10月からですが、それとは別に酒造年度というものが定められています。
日本酒のラベルをよーく見ると29BYや30BY等と書いているものがあります。
これが酒造年度。29BYなら「平成29年7月~平成30年6月」までに製造された日本酒です。
瓶詰め時の月を印字しています。これは、昭和40年に国税庁によって定められた基準で製造者が生産量の見込み申告するために作られたものです。
課税のタイミングは出荷できるようになった時、つまり瓶詰めの時期が重要です。税務署が一目見ていつ作られたものかわかるように印字することが義務付けられて言います。
熟成酒などは、酒造年度BY20年、出荷年月日が平成27年などと分けて表示しているものもあります。
ほとんどの場合は酒造年度=出荷年月日ですが、両方書いている場合は酒造年度が酒が造られた年、出荷年月日が出荷された年です。
まとめ
今回は日本酒の日についてみてきました。
酉から来たものか、酒造元旦から来たものか現在でははっきりしていません。
ただ、この日が日本酒にとって特別な日であることは間違いありません。
イベントも多数行われているのでお近くの酒蔵を検索してみてはどうでしょうか。
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