突然ですが、戸棚の奥から昔もらった日本酒がでてくることありませんか?
ありませんか。。。それなら、物置の奥になら忘れていた日本酒ありませんか??
そう、ですか、、、あっお父さんの部屋の棚にある!ありましたか!
でも、いつもらったかも覚えていない。賞味期限も書いていないから飲めるかわからない!
実は日本酒に賞味期限の表示はないんです。
いつまで飲めるか不安もあるでしょう。今回は賞味期限が書いていない日本酒がいつまで飲めるかを見ていきたいと思います。
ラベルには製造年月までしか書いていない
ずっと寝かしてある日本酒の賞味期限を確認しようと手に取ってみると、、期限が書いていない。。
「えーなんで?食べ物なのに、蔵元のミス?」と思うでしょうが、日本酒には賞味期限を書かなくてもOKなんです。
これは、食品表示法によって「清酒(日本酒)は、酒の特性上、長期間の保存に耐え得るもの」と規定されているから。記載する必要がありません。
一方、製造年月は酒税法により記載が義務付けられています。だから、製造年月しか書いていないのですね。
長期間保存に耐えるといっても家の戸棚にずっとおいていてもおいしく飲めるか不安ですよね。
一般的に家庭保管の場合は1年ほどで飲み切ることを推奨しています。
もちろん、1年を経過しても十分飲めますが、蔵元で瓶に詰めた時の風味が変化してしまいます。
職人さんが一番おいしい時期に瓶詰めした状態を楽しみたいなら1年を目安に飲み切りましょう。
大吟醸がおいしく飲めるのは約10ヶ月~1年まで
大吟醸や吟醸酒の賞味期限は約1年ほどです。
この賞味期限は飲める期間ではなく、瓶詰めされた時点での味わいを楽しめる期間。
吟醸香の豊かな風味は時間とともに失われていきます。
蔵元が一番飲んでほしい時期に瓶詰めをしているので、初めて飲む銘柄は早めに飲んでみましょう。
純米 本醸造のほうが変化しにくい
吟醸酒に比べて香りが落ち着いている純米酒や本醸造のほうが変化に気づきにくいです。
一年くらい寝かせても十分瓶詰めの雰囲気を楽しめます。
生酒に注意
フレッシュな味わいで甘みと酸味が特徴です。冷やして飲むことが多く、お豆腐やお刺身ととても相性が良いお酒です。
この生酒は、火入れという工程をしていない日本酒を言います。
日本酒は火入れ、つまり加熱することによって、酵母などの菌を無力化させ、品質を安定させることが目的です。
火入れを行っていない生酒は酒の中に生きた酵素が残っていて、どんどんお酒を変質させていきます。
お酒を変質させていく生酒は長期保存が向いていません。
冷蔵庫に保存して開栓後は2月以内に目途に飲み切りましょう。
古くなっても衛生面では問題ない場合が多い
最初に話した通り、日本酒は「長期間の保存」に適した飲み物です。
基本的に、古いものでも適切に保管すれば、10年でも20年先でも飲むことができます。
いわゆる古酒と呼ばれるもの。
瓶詰めしたときの風味とは違い、深くまったりとした味わいになることが多いです。
自宅保存はあまりお勧めしませんが、光が当たらないところで温度変化があまりないところに置いておくとよいでしょう。
飲めないお酒
賞味期限がない日本酒でも、飲めなくなることがあります。
基本的にアルコールなので腐りにくいですが、開栓後に空気中の雑菌が入ることによって、白濁したり酸っぱくなることがあります。
この場合は、飲まない方がベスト。わざわざ危険を冒して飲む必要はありません。
かといって捨てるには、、、、もったいない。
そんな時は、お風呂に入れてしまいましょう。
なんと日本酒は入浴剤の代わりにすることができます。飲めないならいっそのこと他の用途に使ってみましょう。
日本酒には、アミノ酸が豊富に含まれていて肌がすべすべになります。
詳しい入浴方法はこちらの記事をご覧ください。
保管方法
数日から数週間で開ける場合は棚や、冷暗所において保存が可能です。
しかし、開栓まで数か月かかるときは、以下のことを気を付けて保管しましょう。
きちんと保存することで、そのお酒本来の味が損なわれることを防ぐことができます。
劣化の原因
温度
日本酒は、時間の経過とともに老ね香(ひねか)と呼ばれる独特のにおいがつき本来の風味が損なわれていきます。
この、日本酒の老化は温度が高いほど進行が早くなります。一般的に5度~10度くらいのところが良いとされています。
日光
日本酒は日光にも非常に弱く繊細な飲み物です。ペットボトルに移し替えて一日ベランダに放置してみると色の違いがはっきり分かるほど。日本酒の瓶が茶色だったり、緑色をしているのは光の影響をあまり受けないようにするためです。実は、日光だけでなく蛍光灯の明かりでも徐々に変化が見られます。
家庭で簡単に保存できる場所
家庭で温度が低く光が少ないところは、、、冷蔵庫です。
ありきたりな保管場所ですが、冷蔵庫の温度は10度以下、閉めてしまえば中は真っ暗です。
日本酒を保管しておくにはぴったりな場所です。
詳しくは下記のページでまとめています。
適切に保存された古酒を楽しむ
ご家庭で保存するには1年くらいを目途に飲むとお伝えしました。
しかし、酒屋さんを覗いてみるとまれに「古酒」や「熟成酒」と呼ばれるお酒があります。
これは、蔵元が熟成させて出荷するため仕込みの段階から調整されている代物。
いわば、長期保存してから真価を発揮する日本酒です。
その熟成具合は様々で、甘みが増すもの、渋みが増すもの、酸味が増すものをそれぞれの個性が非常に強く現れます。
濃い味の料理に合うことが多く、食中酒向けの物が多いことが特徴。
私のおすすめは「豊穣」。
甘みとうまみが強く非常にどっしりとした味わいです。ローストビーフやシチューと合わせるのが好きです。
まとめ
日本酒の賞味期限から保管方法まで見てきました。
適切に保管して、おいしい日本酒を楽しみましょう。
コメント