結婚披露宴、竣工式、創業記念など、様々な催しで会場のムードを一気に盛り上げてくれる「鏡開き」。
みなさん体験した事ありますか?
私は一度も体験したことがありません。
でもあの樽に入ったお酒を飲んでみたいと思ってました。
祝いの席でふるまわれるのだから絶対おいしいはずですよね。
でも樽酒って昔からあったの?
普通の日本酒とは違うの?
色々疑問があると思います。
今回は樽酒の歴史から簡単に飲める本格的な樽酒を紹介いたします。
樽酒の歴史
むかし、日本酒は樽の中で育てられ、樽のまま熟成され、樽で運ばれ、樽で売られてました。
日本の日本酒はすべて樽酒でした。
しかし、職人が杉樽を作るのにも手間暇がかかり、温度管理も大変でした。
それが近代になり、金属タンクで製造され瓶詰めされるようになったため、杉の風味のあるお酒が激減しました。
現在では鏡開きの時等の特別なときにしか飲むことがなくなりました。
現在の樽酒
鏡開きをした樽酒の中ってどうなっているでしょうか?
実は多くの場合、杉樽の中にステンレスかガラスの容器が入っており、その中に杉の香味が付けられたお酒が入っている事が多いです。
この樽のことを飾り樽と呼びます。
木材のみの場合と比べて日本酒が漏れる心配も少ないうえ、運搬がしやすく衛生的だからです。
また、ステンレスの容器で醸され、杉の木材を入れて風味を付けているだけの樽酒もあります。
つまり、ウッドチップを使い、杉樽を使っていないということです。
樽酒を気軽に楽しみたい
本物の樽酒を気軽に楽しみたいですが、樽1つを買うのはお金もかかるし、飲みきれないと思います。
瓶詰めされた樽酒も売られていますが、先程のようにウッドチップを入れて風味付けされただけの物もあります。
今回飲みたいのは、本当に杉の樽で造られた樽酒です。
そこで私一番のお勧めは、長龍酒造株式会社の「吉野杉の樽酒」です。
なにを隠そうこの会社が日本で一番最初に樽酒を瓶に詰めた会社です。
(1)甲付樽
うまい樽酒は、まず樽材の選定からはじまります。
樽材として最適且つ最高級とされている、奈良・吉野産の樹齢約80年を超える吉野杉の『甲付』と呼ばれる、赤味と白太の境目部分だけを使用した四斗樽を選びその中で原酒を程良く馴染ませます。(2)樽添師
樽熟成において、樽のエキス分と渋味が程良く調和し、 まろやかな旨みとなった頃合いを鋭く見極めるには、長年培った経験と技術が欠かせません。 長龍では熟練の樽添師が、その清澄な味わいと香りの絶妙なバランスを守り続けております。
(3)パストクーラー
しかしながら、このようにして造った樽酒も、瓶燗後そのままにしておき ますと着色がどんどん進み良い香りもいつしか消え去ってしまいます。
そ こで登場したのが「パストクーラー(急冷装置)」です。
瓶詰め後に、急冷することで、樽の香りと味わいを封じ込めることができるようになりました。
このように、樽酒を瓶で楽しめるよう工夫が施されています。
美味しい樽酒
私が飲んだ樽酒はこちらです。
長龍酒造株式会社の「吉野杉の樽酒」180ml
アルコール分15度以上16度未満
地元の吉野杉だけを使い、樽で仕込んでいる一品です。
冷で頂いても、杉の香味が凄いです。
のどごしのすっきりでキレのある味わいで、焼き肉やウナギなどと合わせても、引けをとらずしっかりと日本酒が楽しめます。
また、ぬる燗にしても絶品で一口飲めば、ほのかに香る杉の風味が口全体に広がります。
香辛料の強い料理や濃い味付けのものにも合います。
是非一度お試しください。
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